にいがたアニメ・マンガフェスティバル2011レポート【第3回】

第3回は魔夜峰央先生のインタビュー、原画展やサイン会のイベントレポートを中心にお送りします!

(2011年4月22日)


【ゲストインタビュー】 マンガ家 魔夜峰央先生

世界的に有名な新潟出身マンガ家、魔夜峰央先生。あの「パタリロ!」誕生の秘話も…!

魔夜先生。カッコイイの一言に尽きます。▼

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:今回の官民一体イベントのことを初めてお聞きになった時、どう思われましたか?


:正直よくわからなかった。具体的に何をやろうとしているのか?どこに向かおうとしているのか?がよく分からなかった。


:実際にご覧になっていかがでしたか?


:古町を歩いたけど、にぎやかで良かったよ。痛車とかね(笑)。あれ、自分に「乗れ」って言われたら困るけど、インパクトは大きいよね。綺麗に出来てるしねー。


:ご自身の故郷新潟が「アニメ・マンガ大国」として国内外に発信されていくこと、どうお感じですか?


:素敵だと思うよ。新潟って言ったら「米」くらいしか浮かばないじゃない。パタリロもアジア数カ国とフランスで翻訳されて出版されてるんだけど、フランス語のパタリロなんてさ、吹き出しのサイズは縦書き用だし、僕のはセリフ長いしで、フランス語の横書きになるとものすごい改行になるわけ。あんなの読みにくいだろうなーと思ってたら、フランス人にしたらあれがカッコイイんだって。想像を超えるてるよね。なんか。世界に出ると自分の想像や想定を超える反応が返ってくるから、面白いと思うよ。でも、その反応を分析する…って段階にはまだなってないよね。何て言うか、アニメ・マンガ界のリーダーがいないって言うのかな…。ここは是非JAMさんに手を挙げていただいて(笑)。


:先生が新潟にいらっしゃった頃と今の様子は違いますか?


:全く違う。周りにマンガを描いてるような仲間はいなかったし、学校もなかった。だから僕は全て独学だったね。スクリーントーンなんてものも新潟じゃ手に入らなかったから、真似して全部手で描いてたね。ある意味、貪欲に成らざるを得ないその環境が良かったと思う。その点では今はちょっと便利になりすぎてるかもね。


:幼少期はどんな子どもでしたか?


:落書きが好きな、地味〜な子でしたね。貸本屋のマンガを借りあさったりしてたな。でも全くのインドア派でもなかったよ。夏休みには関屋の浜辺でアサリ採ったり、一人泳ぎに行ったり…。今思うとプライベートビーチだな、あれ。だれ一人いない浜辺だったもんな(笑)。今の僕からは想像できないだろうけど、スポーツ刈りの真っ黒な子だったよ。


:マンガ家になりたい!と思うようになったのはいつ頃、どんなきっかけでですか?


:「なりたい!」と思うようになったことは「ない」んだよ。言い訳に使ったの、大学を辞めるためのね(笑)。大学を2年で辞めたんだけど、その時親に辞める理由を言わなきゃいけなかったから「マンガ家になる」って言った。それでしかたなく投稿を繰り返してたら、二十歳の時に採用。自分で良く言ってるんだけど「努力はした。しかし運が良かった。」ってね。運が90%だったと思うよ。新潟の家で制作して、航空便で東京の出版社に送ってたな。そういう意味では地理的な不利なんて昔からなかったんだよね。今なんてデータでやりとりとか出来ちゃうから、何の支障もないよ。どこにいたってマンガは描けるね。


:…と、言う事は、マンガを実際に描き始めた時期は…


:そう、大学を辞めた後だから…、18か19歳ってとこだね。


:『パタリロ!』はものすごい連載の数(今年で33年目)ですが、この長続きの秘訣はなんですか?


:自分自身が飽きないことですかね〜。まぁ『パタリロ!』の場合はパタリロが勝手に動いてくれるからね。バンコランとのやり取りなんて、永遠に続くよ、止めないと(笑)。ギャグもどんどん自然に出て来る。こういう風に主人公が自然に動いてくれるのが、長続きに一番大切なことだろうね。僕も『パタリロ!』以外にも作品を描いてるけど、描き始めて「あ、これダメだな」って分かるもんね、主人公が動かないと。


:パタリロのキャラクターはどうやって生まれたんですか?


:「小さいおっさんが描きたいなー」って思ってね。最初三つ子想定でおんなじ顔のおっさんを3人描いてたの。でも同じ顔を3回描くのがめんどくさくなって(笑)、で、ひとりにした。それがパタリロ。


:制作のネタになるような情報は、常にアンテナを張って収集されてるんですか?


:そうだねー。うーん、意識はしてないけどね。たぶん無意識にアンテナ張ってるんだと思う。そうそう、結構ラジオから情報を得ることが多いんだよ。仕事中ずっとラジオかけてるからね。「ファフロツキーズ」って知ってる?空からオタマジャクシが降って来た!ってやつね。あれ、世界中でいろんなパターンがあるってラジオで聞いてさ、調べてみたら、野菜が降り続ける家とか、でっかいワニが降ってきたとか、氷が降って来たとか…。歴史上も色々あるんだよ。すごいよね。


:これからマンガ家を目指す人に向けて「これだけは絶対やっておいた方がいい!」というアドバイスを頂けますか?


:「マンガを読むな」だね。マンガから何かを得ようとすると、必ずそれ以上のもの、超えるものは出てこない。それよりも自分なりの様々な経験を積んで、それを作品にフィードバックさせることが大切。だからマンガとは関係の無い事をするといいよ。僕もこの歳になってクラシックバレエ始めたからね。


:最後にこれからの新潟に期待することをお聞かせください。


:「もっと元気に!」だな。せっかくたくさんのマンガ家を輩出しているのに、イマイチ元気がないよね。盛り上げようとしてるんだろうけど、まだ足りない。行政がもっと積極的に出て欲しいよね。



にいがたマンガ大賞の最終審査員も務めていらっしゃる魔夜先生。新潟をマンガで盛り上げる…我々も頑張らなければいけません!!

実際にお会いした魔夜先生は非常にスマートでカッコよく、サービス精神旺盛な素敵な方でした!


【イベントレポート】〜原画・複製原画展〜

10時のオープンと同時に、親子連れや友人同士の来場者がぞくぞくと会場へ。

パンフレットを手に「次はどこへ行こう?」と相談中。たくさんの方々が楽しみに来てくださったことに感激!今回のフェスは、解放感あふれる吹き抜けが気持ちいいNext21会場、赤い天井と白い床、空間の使い方がおしゃれなCo-C.G.会場、スポットライトが効果的に使われた小さな個展風のNSGスクエア会場があり、会場ごとに雰囲気が違うので来場者の楽しさも倍増♪だったはず!

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▲皆さん熱心に見入っています。

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▲吹き抜けで明るく爽やかなNext21会場。

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▲少年サンデー連載中、小林裕和先生の生原画です!

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▲今期新作アニメのキービジュアルがズラリ。


【イベントレポート】〜魔夜峰央先生 サイン会〜

ここに集まったのは、事前申し込み・抽選を経て選ばれた方々。

開始時間にはエレベーターホールまで続く長蛇の列。始まったサイン会を見て驚いたのは魔夜先生の丁寧なこと!一人ひとり希望する箇所に希望する名前を入れてサインをし、目を見てしっかりと握手。さらに写真撮影にも快く応じてくださっていました。あまりの丁寧さに「時間は大丈夫かしら?」と心配になったほど。緊張と興奮に声を震わせる方も多く、見ているこちらも感動しました♪

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▲会場からはみ出す長蛇の列。

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▲先生の丁寧な対応に感激です。


以上、第3回をお送りしました。いかがだったでしょうか。

次回はにいがたマンガ大賞フェスティバルやステージイベントの様子をお届けします。乞うご期待!

にいがたマンガ大賞